2016年2月29日月曜日

2月27日与太郎農園日記 植マネ講座 植物保護学の続き

前回に引き続き、名古屋大学 田中教授の授業です。
今日の授業は、昆虫の生態~蚊からです。














昆虫はいかにして餌を探しているか?昆虫の感覚器は⇒聴覚、視覚、化学感覚⇒蚊は音を使って交信している⇒音を使った防除は可能か?
炭酸ガス⇒乳酸感覚子、温度感覚子
昆虫の色覚⇒紫外線で物を見る。複眼の構造⇒光の方向、バランス機能
昆虫の臭覚⇒性フェモロン、警報フェロモン、道しるべフェモロン、集合フェモロン、同巣フェモロン、密度調節フェモロンなど各種フェモロンで行動する。
コナガの生態⇒60日間冬日が続く地区では越冬できない。雨に弱い。根絶は不可能⇒中国大陸から偏西風に乗って飛来するのもある。防除はフェモロンを使うとか、農薬に頼るとか状況に応じた対応が必要。
日本の農業環境
単位面積当たりの植物の種類が多いと自然のバランスがとりやすいが、農地のように単一の植物のみ栽培するような環境では、殺虫剤、除草剤、化学肥料の多用が必要になってくる。
特に、殺虫剤の多用は天敵も殺してしまい、自然界のバランスを大きく崩す。
生物的防除は可能か?
植生管理⇒グランドカバープランツ、コンパニオンプランツ、バンカープランツ、リフュージュ、雑草
生体防御反応毒物代謝⇒卵寄生蜂の利用、昆虫の殺虫剤抵抗性⇒卵にまで殺虫剤は効かないかえって抵抗性を生む。
微生物天敵⇒細菌、糸状菌、原生動物(微胞子虫類)、線虫
沖縄からのウリミバエ根絶作戦(この範囲ならば可能)
総合防除は可能か?
物理的防除、生物的防除剤、微生物防除剤、耕種的防除
総合防除実施の可能性⇒消費者の好み。生産現場にあった技術・知識の蓄積、農家のコスト削減
という内容でした。
要約すると
自分の農地の現状が正確にモニタリンされているか。それに対する対応策は適切か。
ということ。
また、病気、昆虫の被害はどんなことをしても根絶できない!
(殺虫剤などで100%昆虫被害を根絶することは不可能)
バランスの取れた自然との付き合いの中で、最も効率の良い方法を学ぶことが農業発展のカギ!
という内容でした(文責~与太郎)

2016年2月21日日曜日

2月20日植マネ講習 植物保護学 

2月20日は国府宮のはだか祭!寒い雨の一日となりました。
今日からの講義は植物保護学、名古屋大学農学部国際教育協力研究センター客員教授 田中利治先生の講義です。
ご専門は昆虫学とか

















授業の要点のみ記載します。
安全な食糧確保、農学の必要性、安全な食料を確保するには、農生態系、都市生態学、都市化のイメージ、都市気候、都市環境下の生物層、都市を一つの生命体と考えると、昆虫と気象、地球温暖化は速いスピードで進んでいる!気候変動がもたらす昆虫への様々な影響
雑草学、雑草は攪乱依存型、水田における強害雑草、雑草の種別、畑作地の強害雑草、個体の特性、土壌診断に雑草を利用する、雑草の季節的消長、除草剤が効かない雑草、雑草防除法、
植物の病気、病気の元~生物性病原、非病原性病原、ファイトプラズマ 伝染方法、昆虫媒介性、マイコトキシン、
植物の病原菌、感染の成立、さび病菌、黒穂病菌、灰色かび病菌、黒斑病菌、病原体の侵入方法、菌と植物の関係、病原体に対する抵抗性
斑点米、イネ科雑草、斑点カメムシの発生、草刈りによる抑制、グランドカバープランツ
要約
生態系の循環が保てれていた過去の農業から、その循環が断ち切られてしまった近代農業などにより気象に大きな変動をおこしてしまった。
温暖化による気象だけでなく生態系にも大きな変化が起きつつある。
雑草や昆虫とうまく付き合うと農業も進化する。
病気の正体を正しく理解してうまく付き合う。
薬は正しく使う、使い方を間違えると逆効果に!
ということでした。
授業後に、植マネ3期生との交流会を行いました(植マネ3期生はビジネスプラン発表会で登校中)
最初に3期生総代の吉本さんの呼びかけで沢山の方が参加されました。
挨拶される吉本3期生総代です。

















大勢の方が参加され大変盛り上げりました。