今日は座学を離れ東三河地方の先端植物工場などの見学を行いました。
08:30豊橋駅前集合し観光バスで、最初の見学先は”トヨハシ種苗”です。
この会社には、IT先導士第1期生の林さんが活躍しておられます。
トヨハシ種苗の主な業務は
種苗販売、プロの農家向け野菜苗の栽培、種苗会社からの依頼による新品種の試験栽培だそうです。
植物工場は自動車部品メーカーデンソーと共同で、植物工場のそのものを研究し、設備を販売するための研究開発部門だそうです。
したがって、植物工場で野菜を栽培して産品を売ることを業としていないということです。
なぜ、デンソーが植物工場設備作りをはじめたのか?
それは、デンソーが自動車で培ってきたエアコンをはじめとする環境制御技術が植物工場作りに役に立つのだそうです。真壁さんの熱弁に思わず引き込まれます。
これが、植物工場を動かす制御盤です。
内部ではトマトが試験栽培されていました。
栽培方法は養液栽培です。
次に訪問したのが、JAあいち経済連営農支援センターです。
ここでは所長の鈴木さんから施設の説明をしていただきました。
経済連の上部団体は全農、県単位で経済連があるのは主要府県のみで、ほとんどが全農○○県支部
となっているそうです。農業の盛んな愛知県なので県レベルの組織が持てるのだそうで、この営農センターでは、高品質・高収益農業の支援、そのための技術の確立を目的に、圃場や植物工場での実証展示、残留農薬の検査、各種無機成分分析、病害虫等の整理障害診断等の業務をおこなっておられるそうです。
営農センター植物工場における、試験栽培の施設です。様々な実証実験を行いながら高品質、高収益トマトの栽培方法を研究しておられます。
ここでも、トヨハシ種苗の養液栽培培地が使われていました。
続いては、ナスの養液栽培と土耕栽培の比較をしている植物工場です。
同じように、キュウリも試験栽培されていました。
昼食は田原のめっくんハウスで取り、午後からは田原市の低酸素むらづくりモデル事業である”田原市低酸素施設”で電照菊栽培の実証実験植物工場を見学しました。
花の世界でも、消費者の意向でA級品以外は二束三文、A級品を作らないと経営が成り立たないそうです。野菜だけでなく、花までも農芸品をもとめる日本的風土に翻弄される農家の姿がありました。
今日の見学会は、トマトの植物工場を主に見学しました。
トマトの生産は農業先進国のオランダと対比されて評価されますが、気候風土の違いや、食べ方の違い(ヨーロッパは加工品が多い、見栄えを重視しない。日本でのトマトは生食中心で見栄えにより収益が大きく異なる)があり、単純に10アール当たりの収穫量だけでの比較では本質を見誤ることになるようです。
最先端と言われる、この地方の植物工場にも、いろいろと克服しなければならない問題が多いことに気づかされました。
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